天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第13章 ~ヤキモチ~
「慎……」
ヒカルの声に俺はハッとし我に返る。
────俺は……何をしてんだ……
「なん……だ?」
凛音の肩越しからヒカルたちの方に視線を向けると、いつからなのかそして何があったのか知らないが。
ヒカルと御剣は抱き合っていた。
ま……俺も人のことは言えないんだが。
「悪い、オレたちアッチに行くは」
「あ、あぁ。別に構わないが」
「慎、遠慮せずここ使えよ。お前たちの為にとった部屋だからな」
ニッと、爽やかな笑顔。
白い歯を輝かせ、ヒカルと御剣は肩を寄せ合いバスルームを後にした。
助かった……のか?