
残業・メモ子
第72章 溜息
「芽依子?!おい!!!」
藤原の声がした!!!
「藤原?!どうした!!!」
藤原は…「…気を失った…」と…ボソッとつぶやき…安堵の表情を見せた……
と、同時に…藤原は、芽依子をかばうように…もう一度強めに抱きしめ―――――…筧を睨んだ―――…
俺は、藤原と芽依子を気にしつつ…
新道さんを…筧から…距離を取るように…俺の後ろにかばった…
筧は…開いたドアの勢いに飛ばされたのか…
少し…ふらふらしながら……
新道に手を伸ばしていた――…
新道は…哀れなモノを見るように筧を見つめていた…
筧が…祈るように…「愛しています…愛しています…」と…怖いくらいつぶやいていると…
騒ぎを聞き付けた…ホテルのスタッフが…部屋を訪れた―…
