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残業・メモ子

第72章 溜息

「……淫乱クゾババ…って所ですか?」



新道は…は?…っと俺を見る―――――――…



『……いっ…いん…らん…』




「…多分…俺だけが…芽依子の過去や…今の状況を知っている人間です――…


…で…貴方は、
今も――…昔も――――…
淫乱で…自分の幸せしか考えてない…
淫乱クゾババだって…俺は言っているんです―――…」




新道は……唖然とした顔で俺を見る――――…



「結局は…純粋に愛していた筧を…弄んだ…結果ですよ…これ――――…」



新道は……
俯き……唇を噛み締める…




「…チヤホヤされて…誰も面と向かって言わないから……貴方は――――…」



『…芽依子―――だけよ…


芽依子だけが―――…

私を罵り……正そうとした…



小さなあの子に……“汚い行為をしている母も逮捕して!”

――…って……

あの時………芽依子の言葉に…耳を傾けていたら――…』



新道は―――――…フッ…

っと笑い―――――――…


涙を流した…








不覚にも…綺麗だと――…



思ってしまった…




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