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残業・メモ子

第72章 溜息

俺は、新道を廊下に連れ出すと……


はぁ〜…っと…ため息をついた…




「大丈夫ですか……?」



振り向くと……新道は、青ざめたまま………口元に手を置き…震える…



……疲れた表情をしていたが…綺麗な人…


芽依子……に……似てるか?……と…


この状況で…芽依子と新道を重ねる…




『……芽依子…大丈夫…かしら…


筧に……何を……されたのかしら…


また……また…あの子は…


私の犠牲に――――――…』




新道は……廊下の壁にもたれ掛かり………目から大粒の涙を流した―――――…



「……新道さん…」




『私は……酷い母親なんです…


私は…チヤホヤされたくて…もっと、もっと求められたくて……貪欲になりすぎたんです――――――…

母親を辞めてから…自由に求め、求められ過ぎた―――…


罰が当たって…しまった…


私だけに…罰が当たればいいのに…



芽依子まで…巻き込んで……しまった……



もう――――――――…


迷惑をかけたくなかったのに――――…』



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