
残業・メモ子
第76章 手帳
「やっぱり…
進展なしかよ――――…」
「……だって…大島…」
藤原が、大島をみつめていたが……
少し…目を反らした…
「バーカ…何、ガラにもなく遠慮してんだよ…
あんな二人…見せられたら……
鈍感な石割だって……気がついて…身を引くっつーの」
大島は…夜空を見ながら…
フフっと笑った――――…
「…大島…………俺…」
藤原の声が………少し小さく聞こえた…
「俺は――――…芽依子が好きだ…
だから…芽依子には…幸せになって欲しい…」
『////大島…さん…』
「…笑って――――…
芽依子……な――――?」
大島は、困ったように微笑む―――――…
