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シークレット・ガールズ

第1章 出会い

有栖川あやみside

「あ~、暇ですわ」

「あやみ様、貴女はもう有栖川財閥の次期社長候補なんですから、もっとその事を自覚していただかなくては」

「五月蝿いですわ」

「ですがあやみ様…」

「黙れ」

「ひっ」バタン                               はあ…もう何もかも捨ててしまいたい…
いつもいつも同じ事の繰り返しで…私はもう疲れましたわ…皆さんは私のうわべだけを見て、私を羨望しているけれど、私など所詮籠の中の鳥…誰か、私を救い上げて欲しい、自由になりたい、誰か、誰か助けて…

「あやみ様、学校に行かれるお時間です」
「いや、いきたくありませんわ」

「そう言われましても、今日は始業式、行かないといけません」

「わかりましたわよ」

そして、まだその時彼女は自分の身にとんでもない事が起ころうとは、まだ知る余地もなかったのであった…

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