
出会いの居酒屋
第1章 01 政略結婚の男
「いつから好きなわけその奥さん」
そんなこと言いながら私は弱気になった佐藤の手から抜けて服を着始めた
「…なんで、美香には何でも分かるんだ」
「わかるよ、あんたの事なら全部好きな奴も、嫌いな奴も、ぜーんぶ」
「一目ぼれだ…たぶん見た瞬間…こう…分からないけど、この人だって思ったんだ」
「ならさ、今日のことは忘れてやるからよ、奥さんのとこ行ってやれよ、だってさ今はお前のものなんだろ?100%お前の方が一緒にいる時間長いんだからその、男から奪っちまえよ」
「え?」
「相手の男なんか見なくても、私の惚れた男ならお前の方がぜってぇ、顔も金もセックスのうまさも上だから、奪えるぞぜってぇ、んじゃ、行くわ、金おいとくぞ」
そう言って私はホテル部屋を出た
早く私も、彼氏探さなくちゃなそんなことを思い始めた
