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両親へのプレゼント

第3章 オーバーブッキング

 
 彼女にその結果を報告すると、

 「いろいろと調べていただいてありがとうございました。来年はできるだけ早く予約を入れるようにします」と彼女は言うと、彼女は席を立ち、私に礼をした。

 そして、彼女が玄関へ向かおうとしていた、その数十秒の間に私の頭の中では(彼女のために何とかできないのか? このホテルも他のホテルも満室で厳しい状況だ。でも、なんとかなるかもしれない!)と私が思った瞬間、

 「お客様!」と私は彼女を呼び止めていた。

 彼女がこちらへ振り返ると、私は彼女のほうへ歩み寄った。

 「あと、5分だけ待っていただけませんか?」
  と私が聞くと、彼女はまったく不審がらずに微笑み、玄関にほど近いロビーで待ってくれた。

 私はすぐに予約のサブ責任者である長谷川に、
 「8月16日、一部屋何とかならないか?」

 無理だとは分かっていたが、私は念のため確認をした。

 「冗談はよしてくださいよ。マイナス7ルーム(オーバーブッキング)から、まったく動きはないのですから」と長谷川が答えた。

 「マジかよ」と私は少し荒い口調で言った。

 私の心の中でマイナス7ルームくらいなら何とかなりそうだと確信をした。

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