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死体と絵の具

第1章 死体と絵の具

え?


はい。


そうです。


私が殺しました。


赤が好きですので殺しました。


……?


いいえ。


別に怨みとかはありません。


弟の事好きです。


愛していましたから。


人って脆いんですね。


あんなにすぐ…


簡単に壊れてしまうのですね。


ちょっとした遊びですよ。


遊び。


フフ。


お家も赤くなっていました。


え?


いいえ。


別に赤が好きだから殺したわけじゃありません。


さっき?


…そうでしたっけ?


そんなこと言いました?


すみません。


覚えていないです。


まずは蟻を指ですりつぶして遊ぶことから始めました。


蟻って脆いんですね。


物足りなくて。


その次は猫の腹を抉って遊んでいました。


残酷?


そうですか?


すみません。


猫って脆いんですね。


すぐに飽きちゃって。


それからしばらくは遊んでいませんでした。


弟?


誰ですか?


そんな人は知りません。


愛?


そんなもの知りませんよ(笑)


フフフ。


面白い事いうんですね。


愛は分からないです。


両親も兄弟も私のこと嫌いでしたから。


好きって良く分からないんです。


でも私はあなたが嫌いです。


はい。


赤は好きです。


というより嫌いではないです。


ワンピース?


あぁ、これですか。


もともとは真っ白だったんです。


でも死んでる人が床に綺麗な絵の具を出してたから。


それで模様をいれてみたんです。


綺麗でしょう。


家族も動揺している?


はあ、そうですか。


そうですか。


私は早く死にたいです。


皆にも早く死んで欲しいです。


誰にも愛されてないんです(笑)


もういいですか?


話すことはもうないと思います。


それではさようなら。







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