I'll protect you.
第36章 犠牲
それから……
6時限目が始まってもシンは教室に戻ってこなかった。
シンの前の席にいる涼太もちょくちょく後ろを向いては俺とコウの方を見て溜息。
一番前の席の俺はずっと後ろを見ているわけにはいかなかったけど、たまに見るコウの顔はとても暗かった。
……きっと何かあったんだ
みんながそう思っているだろう。
何があったか必死に考えてみても答えは出なくてメガネ君の言葉が頭の中で響いた。
《 藤宮の妹を守って下さい。
日向だけでは無理なんです 》
シンは今まで何をしてたんだよ……
すると、ガラッと教室の後ろのドアが開いた
「授業中にすみません。
荷物を取りに来ました」
シンの後ろには生活指導の先生と担任、学年主任とやばい先生が付いてきていた。
シンは鞄に授業道具を詰めると何も言わず、3人の先生に連行されて教室を出て行った。
……その日のSHRで、
シンが停学処分になったと担任から知らされた