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I'll protect you.

第36章 犠牲




私達が歩いてる後ろからありもしない噂ばかり聞こえてくる。



あれだけシン君のことを慕っていた人達が停学を機にネタにしたように話しているのが腹立たしい。



昨日までシン君が通るたびに頬を赤らめていた女子たちでさえもシン君のこと言いまくり。



……本当なんなのこいつら



カナとコウキ君はそんな噂を気にも止めずに堂々と歩いている。



そんな二人を見て、すごいと素直に思った。



3人が過ごした長い長い時間が強い絆で結ばれていた




「ユウ、こんな噂に負けるなよ。

何か言われたらすぐに言え。

シンがいない間、俺らが守ってやる」





『コウキ君……

私大丈夫だよ。シン君のこと信じてるし

こんなありもしない噂になんか……』



負けない


そう言おうとした時コウキ君が私の頬を引っ張った。



「ユウは女の子なんだよ。

女の力で解決できないことだってある」




『女だから何もしちゃいけないの?

女だからできないって差別やめてよ!!』




コウキ君の手を振り払ってF組の教室に走った。




「おい!ユウ!

コウが言いたかったのはそーゆうことじゃ───」




カナの声が廊下に響きわたっていたけどそれを遮るように私は教室のドアを閉めた。




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