不良の道
第5章 出会いは突然に
[え?あぁ……これは、不可抗力っすよ!
俺はですね……追われてる身なんすよね…]
[追われてる…?誰にだよ!?]
[………ヤバッ!もう来てる!
…ちょっとスミマセン!!]
[え?あっ!ちょっ……んんっ…!!]
いきなり、抱き寄せられて口を塞がられる。
壁に寄りかかり耳をすませていた。
すると、声が聞こえてくる。
[居たかっ!?]
[いやっ。何処にもいねーぞ!!]
[くそっ!何処に隠れやがったんだ!!
確かに、ここに来たはずなんだが…]
[まさか…、寮の部屋に入ったんじゃ……中まで探して見るか?]
[…ここはランク4の部屋だぞ!?
中々の使い手だ。危険すぎる。]
何だ?何の話してるんだ?
斎籐 武瑠を追ってるのか?
何で追われてるんだ?
何か、分からない事ばっかりだ。
入学早々…大変な事ばっかり起きてる。
俺って運がねーな……