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幸せな時間

第3章 動き始める心

「お前、いつから?」



「何が?」




「アイツのこと好きなの」




「えっとね…1年の11月ごろ」




「なんで?」




「えっとね、この瞬間からって訳じゃないんだけど、いつも後ろから眺めてて、背筋ピンとしてるところとか、休み時間話すときの笑顔とか、カッコいいなって思う時があって、気づいたらずっと渡辺くんのこと考えてて…。


これがきっと恋なんだなって。
初恋なんだ。遅くて恥ずかしいけど。


これが恋じゃないって言うなら、私は一生恋がわからないと思う。 」




「なんで?」




「え?
だから、気づい
「なんでアイツなの?」







今までこんな彼の顔、見たことない。
怒ったような、悲しそうな、何かに耐えているような…



「なんでアイツなんだよ!
俺だって、俺だってずっと…」



「え?」





「中1の時からずっと。
お前が好きだったんだよ!

俺の初恋はおまえだった。
一度だって、お前以外が女に見えたことがない。

ずっと…ずっと…俺はお前が好きだった。」



「え…うそ……」


「本当だ。今俺が言ったことはすべて本当だ。

お前を乱すようなこといってごめんな。


お前の気持ちの整理つくまで待ってるから。

返事はそれからでいい。」

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