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禁断兄妹

第37章 永遠の愛を


恭しく一礼して顔を上げた俺に
萌が微笑む。

花が咲くように

空から光が降り注ぐように


「私の愛は、永遠にあなたのものです」


しっかりとした温かな声

胸が
震える。


「本当ですね‥‥?」


そう言ってしまってから
無意識に念を押してしまった自分に
はっとする。


「証が必要ですか‥‥?」


萌は首を傾げて無邪気に笑った。

俺は言葉が出てこなくて
黙ったまま首を横に振った。

念を押すなど情けない
俺は萌の愛情を疑ってはいない

ただ
手にしてしまった幸せ
失いたくない
永遠に
ずっと

ずっと


「‥‥全然難しくなんかないよ」


俯いた俺の耳に
優しい声

同時に
ふわりと首もとに回された両腕


「柊が好き。今までも、これからも‥‥ずっと、永遠に、好き」

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