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禁断兄妹

第38章 あなたを助けたい


───誰かに俺達の関係を疑われて問いただされても、誤解だと言って、絶対に取り合わないで───


胸の中
稲妻が突っ切るように突然甦った柊の言葉
私は我に返った。


「何を言ってるのかわかりません‥‥ごめんなさい、急いでるんです」


振りきるように灰谷さんに背中を向けた。

両足に必死に力を込めて歩き出した私に


「萌さん‥‥っ」


灰谷さんの痛みにも似た声が聞こえたけれど
私は足を止めなかった。

立ち止まったら
しゃがみこんでしまいそうだった。

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