
BOY × BOY
第1章 ◎ お前
ふゎーあ、よく寝たあ。
僕は、宮原 燐。
クラスのみんなからは
脱力系だとか、猫系だとか、
癒し系男子だとか呼ばれている。
茶髪にクロスのピン、
二重まぶた、低めの身長、
ピンクの小さな唇。
たぼだぼパーカーにリュック。
男の子っぽくは、ないかな。
あ、もう08時かあ。
今日はいつもより早く家を出た。
これっていう理由はないけど。
-
学校についた。
なんとなく、屋上にいってみた。
授業まであと1時間はある。
-
屋上には一人の男の子がいた。
うわぁ……、綺麗な顔……。
目が大きな上に、まつげが長く、
鼻が高くて、背も高くて……。
男の僕でも、
見惚れてしまうくらいで。
「 お前、誰? 」
突然問いかけられ驚く。
「 2年の燐です 」
恐る恐る答えた。
「 俺、2年の和葉 」
「 燐、可愛い顔してんな 」
彼は微笑みながら話していた。
てゆか、可愛いって……。
「 俺、可愛い子には何すっか
分かんねえよ? 」
……この人、
僕のことからかってる?
