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いつまでも、何年経っても切なくて

第14章 恋人じゃない二人

体育の授業を終えて教室に戻り
雅とお弁当を食べようとしていた。


確かに机の横に掛けておいたのに
お弁当箱が無い...


私の様子に勘づいた雅


「大丈夫?」


『大丈夫...』
そう返事をしてパンを買いに向かった


だけど...


パンは買わなかった


一人になりたくて
誰もいない空き教室を求め歩いた


たどり着いた音楽室で


私は泣いた


私の何がいけないの?


誰がこんなことしてるの?


泣きながら窓の外に人影が見えたので
私は咄嗟に隠れてしまった


私のお弁当箱に似ている物をその子は持っていたから


誰だろう...


あの子、どこかで見たことある...


あっ!と


思い出した時だった


“ガラガラ”

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