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いつまでも、何年経っても切なくて

第14章 恋人じゃない二人

ある日突然莉子は
スリッパを履いて教室に入ってきた


それが続いたと思ったら
今度は外靴を教室に持ち込んだり
中履きを持ち帰ったりしているようだった


俺は莉子が辛そうにしているのに気付いていた
だけど俺にしてやれることは無い


早く解決してほしいと莉子を見守っていた


ある日の昼休み、莉子のお弁当箱が無くなったようだった。


パン買って来るね、
と言って教室を出て行ったけど


もう既に泣きそうな顔をしていたんだ


俺は何も考えず
莉子の小さな背中を追いかけていた

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