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えっちな文藝部の活動報告書

第7章 兄×妹を制するものは官能小説を制する?

俺、如月比呂志は朝が弱い。

特に昨夜のように遅くまで読書をしてしまった日の朝は最悪だった。

のろのろと階段を降りようとすると--

「おはよ」

背後から声をかけられた。

「あ、ああ。おはよう」

背後には2歳年下の妹、楓(かえで)が立っていた。

「……階段」

「え?」

「階段降りるから邪魔。どいてって意味」

「あ、あぁ」

如月は妹の為にどいて道を開ける。

これが何日か振りにした兄妹の会話かと思うと悲しくなる。

会話というより単語だろ、これ。

やや丸顔ではあるが小動物を思わせる可愛らしい顔立ちや色艶のいい唇など、兄から見ても可愛らしい外見ではある。

しかしいかんせん性格が刺々し過ぎた。

もっともそれは兄に対してだけで、友人と会話しているときはもっと女の子らしいしゃべり方ではあったのだが。

しかしどちらが素の妹かと言えばやはり気兼ねなく接する家族への顔なのではないかと思い、俺は妹の将来が心配になってしまう。
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