とある鬼調伏一族の元旦
第1章 元旦の朝
そして伯母もただ、自慢するだけならまだ良い。
桃花が憂鬱なのは伯母が自分とあやめを比べるのがいやなのだ。
桃花は昔から活発で、体を動かしているほうが楽しい。
お茶と香道は好きだが、武芸を磨いて汗を流すほうが好きだ。
そんな桃花を伯母は「おてんば」「がさつ」などと言って呆れていたが、最近ではあやめと比べて笑うようになったのだ。
それも母の前で。
桃花がどんなに大人しくしていても結局は何かを理由に小ばかにするのだ。
そのせいで桃花はすっかり親戚の集まりが苦手になってしまった。
唯一の救いは、伯母の取り巻き以外の女中さんや男衆はわかりきっていてくれて、また始まったよ…、と軽く流してくれること。
辰巳や兄の竜一も
「気にすんなよ。お前は今のままがいいんだから」
と言ってくれることだ。
それと…
桃花が憂鬱なのは伯母が自分とあやめを比べるのがいやなのだ。
桃花は昔から活発で、体を動かしているほうが楽しい。
お茶と香道は好きだが、武芸を磨いて汗を流すほうが好きだ。
そんな桃花を伯母は「おてんば」「がさつ」などと言って呆れていたが、最近ではあやめと比べて笑うようになったのだ。
それも母の前で。
桃花がどんなに大人しくしていても結局は何かを理由に小ばかにするのだ。
そのせいで桃花はすっかり親戚の集まりが苦手になってしまった。
唯一の救いは、伯母の取り巻き以外の女中さんや男衆はわかりきっていてくれて、また始まったよ…、と軽く流してくれること。
辰巳や兄の竜一も
「気にすんなよ。お前は今のままがいいんだから」
と言ってくれることだ。
それと…