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なななの短編♪

第8章 遊び

回した口紅の先をじっと見つめた。


乾燥した唇が口紅の先に模様をつける。


───────今日、本当は仕事入ってたの?


───────もしかして…私のせいで、やめたの?



息を吐いて、口紅を戻した。



────────そうだよ、お前のせい



耳の縁をなぞられた記憶が、身体を粟立たせる。

首筋を這った舌。

器用に外されたシャツのボタン。

片足だけ履いたストッキング。

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