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なななの短編♪

第9章 読み切り『寡黙男子』

私の彼は…


「……………」


「……………」



話し掛けなければ、

永遠話さないんじゃないかってくらい、

寡黙です。



「学(まなぶ)…?」


「なに?」



あ、やっと話した。


ちょっと眠いのか、あぐらをかきながら、身体が少し揺れてる。


身体は細いくせに、背中は広い。


そう…

席替えしたときに学が前になって

実はこの背中に私は惚れた。


学は、前髪も長いし、黒ぶち眼鏡だし、なんせ寡黙だから、クラスでも全然目立たなくて。


いつも友達に話しかけられない限り、本をずっと読んでるような男の子だ。


そんな彼に告白したのが半年前──


『あの…っ…好きですっ…』


玉砕覚悟の告白。


『……ありがとう』

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