
Take me
第14章 14
「……な、なに…なんですかぁ…」
振り向けば後ろには、体中は血にそまる患者に模した人が真近に立っていた。
きっと血は赤いのだろうけど、この暗闇では黒にしか見えない。
俺は咄嗟に距離を置いた
な、なんか唸ってる…?
「…ぃ、痛い…熱い…だずげ…て」
「…ひっ、む、無理ですごめんなさいごめんなさい」
突然の状況に足が竦み、俺は動く事ができなかった
それに意味の分からないことばっかり口走って、最後には何故か謝っている自分がいる。
その患者は俺をジロリと見てから、手を伸ばして来た
「ぇ、瑛士…!」
後ろから突然抱きしめられる。
「や、やめっ…」
「俺だ馬鹿」
