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Take me

第14章 14

俺の顔を覗き込む瑛士

「紘夢、泣いてんの?おい可愛いなー」

笑い混じりにそう言われてすごく腹立つけど、
瑛士が居てくれる安心感に涙が出そうになる。


「ほんとに瑛士?お化けじゃない?」

瑛士の頬を抓りながら聞けば「ほんと」苦笑いで言われた。


それからどちらからとなく手を繋いで、出口まで歩き切った。


「なんか作り物感出過ぎてて全然怖くねーな?」
微笑みながら言ったこいつは確信犯。

そもそもお前が先に行くから悪いんだろ!


「つ、次は絶対大丈夫だし」
「じゃ、もう一回行く?」
「うるさいアホ瑛士」



馬鹿じゃないの。
行くわけないだろ、怖過ぎる。

俺は認めざるを得なかった

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