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隠れて甘いkissをして

第12章 彼女と同期

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ビールを飲み始めた咲原は、いつもの様子とはまるで変わったように明るくなった。



……なるほど、こいつ笑い上戸だな。



同じペースで酒が進む女は久しぶりで、俺も自然と楽しくなってくる。

同じ部署で同期という境遇に、俺たちは話が盛り上がり

結局終電を逃し朝まで飲んでいた。



さすがにフラフラになっていた咲原を、始発のホームに連れて行くと

彼女は笑顔でこう言った。



『立花、ありがとう。

私、こんなに誰かと楽しく過ごしたの初めて。

すごく嬉しいよ。

………本当に、ありがとう』

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