
隠れて甘いkissをして
第12章 彼女と同期
数多く入社した同期の中で
俺と同じ部署に配属されたのが、咲原由宇だった。
最初の印象は特に……無い。
ただ、おとなしい奴くらいにしか思ってなかったと思う。
同期の飲み会にも、部署の集まりにも、咲原はほとんど顔を出さないから、周りと打ち解けてる様子も無い。
それでも俺はこんな性格だから、その都度咲原に声をかけていて
飲み会は来なくても社内では普通によく喋るようになっていた。
そんなある日
俺が得意先から夜遅く会社に戻って来た時に、咲原が1人で仕事をしていたことがあって。
ちょうど終わるとこだったらしく、一緒に会社を出たんだけど。
飲みに行くかと声をかけたら、咲原は珍しく了承し、2人で駅前の居酒屋に入った。
