
隠れて甘いkissをして
第16章 不安にさせないで…
昼食を食べ終わりデスクでコーヒーを飲んでると
戻ってきた香ちゃんが、ニコニコして話しかけてきた。
「色気が出てきた感じです」
「また……からかわないでよ」
そう言いながらも、香ちゃんは良い事も悪い事も正直に話すって知ってるから、ちょっと嬉しくなった。
私は、その流れで思い切って聞いてみる。
「あ、あのね、香ちゃん。
今度、その……
メイクとか服とか、私に教えてくれない?」
爪の先から唇まで、いつもキラキラ輝かせ、明るい色の服を着こなす彼女。
今まではそれらに興味が無いって言っていたけど、本当は羨ましかった。
隼人と出逢えた事で、その思いはさらに強くなって
隼人に少しでも近付きたくて、少しでも褒めてもらいたくて
自分を変えたいって思うようになったんだ。
