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隠れて甘いkissをして

第20章 本性

咲原は俺の目を見ずに、資料室の鍵を渡す。



「戸締りお願い。先に帰るね」



そう言って咲原が出口に向かうと、海老沢が俺をジロッと見上げた。



「……理由は聞きません。
誰にも言いませんから、安心してください」



海老沢は咲原の後を追って歩き出す。



「……悪い、海老沢」



俺の言葉に海老沢は振り返り、べーっと思いっきり舌を出した。


……子供か……


ドアが閉まると、俺はへなへなとその場に座り込んだ。

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