隠れて甘いkissをして
第20章 本性
「別に浮気しろって言ってる訳じゃないぜ?」
翔太は笑い、ビールを飲み干す。
「一度でいいから、自分の本心と向き合ってみろって話だ。
本当にお前が手に入れたいものが分かったら、何も気にせずに進めばいいさ」
「…………」
「いっそバカなふりして開き直るのもひとつの手かもな。
あ!お姉さんおかわりふたつ!」
翔太は俺のビールも頼み、長居する気満々になっている。
俺は翔太の言葉を頭の中で繰り返していた。
……俺の本性……
それが分かれば、咲原との関係が変わるのだろうか………