
隠れて甘いkissをして
第25章 迷い
麻里奈は俺をソファに座らせると、自分は膝を立てて俺と向き合う。
目線の位置が同じになると
麻里奈は俺の肩に手を回し、髪を触りながら言った。
「先週、会社の同期から聞いたの。
アキくんが女の人と2人だけで飲んでたって。
咲原ってアキくんが叫んで、その人の事を追いかけてたって……」
やっぱりあの2人組がバラしたか。
「その日何度も電話したのに、出てくれなかったよね?
やっぱり、その咲原さんって人が何かあるの?
さっきもあの後輩の子が……」
「違うよ」
麻里奈の言葉を遮り、俺は言った。
