
隠れて甘いkissをして
第26章 信じる事
試写会の隼人の格好良さや、映画を見て感動した内容を、興奮しながらシゲさんに話した。
「私が知ってる隼人からは想像も出来ないくらい。
とにかく役になりきってました」
シゲさんはうんうんと頷く。
「あいつはカメレオンだからね」
「……カメレオン?」
「七瀬隼人という人格を消して、どんな役にでも変身できるんだよ」
なるほど……
いつだったか、香ちゃんが隼人の話をした時に
モデルあがりにしては俳優として実力があるって言ってたっけ。
「もちろん、あいつの演技力は努力を重ねて培ったものとも言えるがね。
役者という意味では、生まれ持った 天性かもしれんな」
