テキストサイズ

隠れて甘いkissをして

第31章 疑心

すると

立花は頭の上に乗せた手を一度外して

そのまま私のおでこをピシッと突いた。




「……痛っ! な、何よ……」

「アホか お前は」




立花がしれっとした顔で言う。




「あんな記事、真面目に信じてんじゃねーよ。

歴代の彼女なんて言ってんのは周りだけだろ。

本人からの公表が無い限り、全てが単なる推測でしか無い」


「で、でも……」


「それに」




立花は続ける。




「お前、あれだけの男が今まで誰とも付き合ってないとか、ありえると思うか?

ホモじゃねーんだから。

悔しいけど、惚れるのが分かるくらい男から見てもイイ男だよ。

そりゃマスコミだって追い回すだろうし、少しでも誰かと共演したりすりゃ嘘でもスクープされるさ。

相手の女の売名行為だってあるよきっと。

そんなのにいちいち惑わされてどーすんだよ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ