
隠れて甘いkissをして
第32章 対面
あっという間に金曜日になった。
週刊誌を見た日から、心の中にトゲが刺さった感覚は未だに抜けないけれど、仕事に集中することで気を紛らわすことができる。
隼人からは、1日置きくらいのペースで、夜中の2時とか朝方にメールが入っていた。
この前試写会で見た映画のPRと別の撮影で、毎日激務らしい。
今日も一旦夜に家に帰るけど、明日早朝からロケになると連絡があった。
1日1日の予定が変動するから、先のスケジュールが定まらないみたいで、次に逢える日については何も触れていない。
それでも、忙しい中でもメールをくれる事が嬉しかった。
………大丈夫。
隼人からの言葉をひとつひとつ、思い出して。
自分自身を落ち着かせた。
