
隠れて甘いkissをして
第33章 嵐の救世主
「……………っ」
不気味なくらい低い声に、その1人は一瞬にして口を閉じた。
隼人が視線を立花の彼女に移す。
「………麻里奈ちゃんって言ったね。
俺は直接関係が無いけど、由宇の彼氏として敢えて言わせてもらうよ」
口元をみた限りでは表情もやわらかく、穏やかな口調なのに
隼人自身から放たれる威圧感は、全身が硬直するほど凄まじかった。
「悪いけど、俺は君達の言い分は聞かない。
俺は君にも、君の彼氏にも興味は無いし
例え今言った君達の言い分が事実だったとしても
俺が信じるのは由宇からの言葉だけだから、そんなのどーだっていいんだ」
「……………!」
立花の彼女は隼人の視線を一身に受けて、囚われたように動けなくなっている。
隼人は私を後ろに下がらせて、続けた。
