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「……咲原……」



俺は戸惑った。



「別に、そんな大したことじゃねーだろ？

咲原と飲みに行くのは、単に愚痴に付き合ってたわけじゃない。

俺だって話して楽しいし、麻里奈は関係ないから……」




俺の言葉の途中で、咲原は首を振る。




「あんなに可愛い彼女を、悲しませたらダメだよ。
立花が普通でも、彼女にとっては不安になるのよ」


「……俺は……！」


「私もそう。
隼人に仲の良い女の人がいたら、すごく気になる。
……それに……
隼人にも、不安になってほしくないの」




七瀬隼人の名前を出されて

俺はそれ以上何も言えなくなってしまった。