
隠れて甘いkissをして
第38章 別れる理由
「今の、はやとっていうの?
実は母さんも最近気になってるのよ~♡」
キッチンから母親が出てきて、姉妹の会話に加わる。
「やっぱ超絶かっこいいわ~。
うちの旦那もこのレベルだったら毎日ハッピーなのに」
「こんなお兄ちゃんがいたら自慢しまくりだろーなー」
「……………」
俺の存在は既に無視され、女だけの話が弾んでいる。
………学生、主婦から熟女まで。
七瀬隼人には、老若男女誰もがその容姿に惚れて、惹きつける何かが備わっている。
(………自覚しろよ)
すでに番組に戻ったTVを見ながら、俺は心の中で呟いた。
