
隠れて甘いkissをして
第39章 意外にも…?
「………咲原さんのこと、好きになったのね?」
「…………ごめん」
誤魔化しても無駄だと思った。
しばらく沈黙のあと
麻里奈が再び口を開いた。
「…………分かったわ」
「………!」
「いいわ。別れてあげる」
「麻里奈………」
こんなにあっさり承諾されたことに、俺は驚いた。
麻里奈は涙を拭って、俺の目をもう一度見た。
「でも、咲原さんには七瀬隼人がいるのよ?
アキくんがいくら好きでも、奪うなんてことできるかしら?」
「麻里奈、そのことなんだけど………」
“ 許さない ”
“ バラすから ”
麻里奈がそう言って去った後から、ずっと気になっていた。
俺の表情を読み取った麻里奈は、溜息をつく。
