
隠れて甘いkissをして
第39章 意外にも…?
「誰にもバレてないわ。
本人にも、あの日以来会ったりしてない」
その言葉を聞いて、俺はホッとした。
麻里奈は俺から視線を外して続ける。
「………というより、相手にされなかった。
まずは週刊誌に売り込んでやろうと思って連絡したんだけど、2人が写ってる証拠の写真が無いとダメだって」
「…………!」
「それに、七瀬隼人のプライベートの事で、下手に動いたら逆に危ないから止めとけって言われたわ。
意味が分からなかったけど………どこの出版社にも笑いながら同じようなこと言われて、取り合ってもくれなかった。
ネットで検索しても、七瀬隼人の彼女を“自称”で名乗る女ばかりだったし。
そこで拡散して、麻里奈もその痛い奴らの1人になるなんて、さらさらごめんだし。
だからやめたのよ」
「………………」
淡々と話す麻里奈に、俺は言葉が出なかった。
そこまでしていたことに…恐怖さえ感じる。
「それにしても……」
麻里奈がクスっと笑った。
