
隠れて甘いkissをして
第40章 叶うなら…このまま①
隼人との旅行は、いよいよ明日に迫っていた。
パスポートを始め、準備した荷物のチェックを始める。
数週間前に、隼人から航空券が届いたんだけど
アムステルダムを経由し、最終の行き先はバルセロナ国際空港。
………………………………………………
『………スペイン!?』
仰天する私に、隼人は電話で普通に話してきた。
『そう、直行便が無いから一度乗換するんだよ。
俺は3日前に現地入りしてるから、バルセロナの空港で俺と落ち合おう。
必要最低限のものだけ持ってくればいいよ。
向こうでは俺に任せて、由宇は何も心配せずに楽しめばいいからね』
『………………』
まるで近所まで行くかのように
隼人はさらっと話しているけど、私にとっては一大イベントだ。
そして…
この前決めた通り
明日からの旅行を、最後の思い出にしなきゃいけない。
