
隠れて甘いkissをして
第43章 決断 いつの日か…
次の日の朝。
バルセロナ国際空港。
搭乗手続きを済ませて、ビジネスクラス専用の待合ラウンジで
私は隼人と2人で、フライトの時間を待っていた。
隼人はイタリアにいるアンジーと落ちあってから帰ることになったらしく
日本に戻るのは2日後になり、私を見送る為にこうして隣りにいてくれている。
帽子を深くかぶり、サングラスをしている彼から、表情は読み取れないけれど
繋がれた手から温もりが伝わって
穏やかなこの時間に、いつまでも浸っていたかった。
でも……
無情にも、搭乗15分前のアナウンスが流れて
私は深呼吸をした。
