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隠れて甘いkissをして

第43章 決断 いつの日か…

「大丈夫ですか?」




CAの女性が、心配そうに近付いてくる。

それでも、私は泣き止むことができなかった。



忘れたくない……


忘れられない……


隼人の笑顔が、仕草が、言葉が


私の全身に刻まれている。




『由宇が好きだ』


『愛してる』




もう、その言葉は届かない。


あの笑顔は、見れない。




飛行機は、離陸して上昇していく。


バルセロナの街並みが小さくなるまで


私は1人で泣き続けた。




最後に隼人に掴まれた腕の温もりが、消えるまで……


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