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隠れて甘いkissをして

第44章 衝動

そして、その日の夜。


私と香ちゃんは、2人でいつもの居酒屋に入った。




「えっ? 彼氏と別れた!?」



私はビールのグラスをテーブルの上に置いて、思わず声をあげた。



「はい。 夏休みに入るすぐ前に。
おかげで今までで1番、とぉっても暇な夏休みでした」



香ちゃんは、私よりも早いペースでビールを飲み干していく。

この前の飲み会で分かったけど、香ちゃんはかなりの酒豪だった。



「どちらから別れるってことになったの?」

「香が彼氏にフラれました」

「……そうなの!?」



こんなに可愛い子をフるなんて……

なんてもったいない!




「まぁ、彼氏の前では正直ブリッコしてたし、いいかげん疲れてたので

こんな風に飲んだりもできなかったし、ちょっと寂しいけど……いいんです。

それに」




香ちゃんがグラスを置いた。




「フラれたのは……
香が他に気になる人が出来たのを、彼氏が気付いたからなので」

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