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隠れて甘いkissをして

第44章 衝動

「…………!?」




右手を強く掴まれる。


そして、そのまま私は立花と一緒にタクシーに乗った。




「ちょ、ちょっと………」




私の家と立花の家は逆方向だ。


突然の事に、頭の中が混乱する。


立花は私の方は見ないで、運転手に立花の最寄駅まで、行き先を告げた。




「た、立花……?」

「置いて帰れるわけないだろ」

「……………!」




一言だけ低い声で言ったあと

立花はその後は何も言わなくなってしまった。



ど、どうしよう……



頭で考えようとしても、酔っていて泣いたままの体が熱くて、考えることができない。



繋がれたままの右手から、立花の温もりが伝わってくる。



お互いに無言のまま




タクシーは走り始めた。




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