テキストサイズ

隠れて甘いkissをして

第47章 再会

「シゲちゃん、笑い事じゃないっての!!」




アンジーが私の顔から手を離して、再び歩き出す。




「あいつ、セリフは間違えるわ忘れるわで、いまだにNG連発してんのよ?

流石に仕事はセーブし始めたんだけど、なんでかあの憂愁漂うというか、切ない感情出してる感じがウケちゃって。

やたらオファー来まくってるけど、そんなの今だけ!」




キーっと頭に血を昇らせて、凄い勢いでアンジーが叫ぶ。




「由宇がいたあのイキイキした頃とは雲泥の差よ。

本人は失恋してボーッとしてるだけだからいいわよね!

周りはすっごい迷惑してるんだから!

特にマネージャーのアタシ!!」




プリプリと怒るアンジーとは対象的に、シゲさんが穏やかに言った。




「由宇ちゃんと別れてから、隼人は俳優の仕事ができなくなってるんだよ」


「…………!」


「まだ1ヶ月も経ってないのにね。
今まで付き合ってきた女性と別れても、そんな事は無かったんだよ」




私は、呆然として言葉が出てこなかった。



あの隼人が……?



そんな姿、想像できないよ……

ストーリーメニュー

TOPTOPへ