
隠れて甘いkissをして
第48章 同じキモチ
車は新宿方面へと進む。
俺の家が何処かを聞かれたから、このまま乗せていってくれるようだ。
自分から近付き、助手席に乗ったはいいものの
俺は既に、究極な居心地の悪さを感じていた。
………なぜなら
「君、本当に普通の会社員なの?」
「………は?」
ふいに七瀬隼人が言った質問が分からず、俺は思わず聞き返した。
「……どーいう意味ですか?」
「いや、カッコイイからさ。
同じ業界にいる奴なのかと思ったくらい」
「…………!」
こ、こいつ……!
俺は表情を変えずに前をみて運転する奴の姿を、改めて見つめる。
