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隠れて甘いkissをして

第48章 同じキモチ

俺は奴を睨みながら続ける。




「そんなに心配なら……なんで傍にいてやらないんだよ。

俺は、あんたと咲原の2人の間の事は分からない。

だけど、咲原がどれだけあんたの事を想っていたか……

どんな決心で別れを告げたかを知ってる。

今、どんな想いでいるのかも」




咲原の泣き顔が頭の中を駆け巡った。


手に力が入る。




「今日、偶然この車を見たけど。

こんなに近くにいるなんて、咲原は知らないんだろ?」


「……………」


「会社の前に停まって、咲原のこと見ていたんだろ?

なんで……近くに行って、直接話しかけてやらないんだよ」




七瀬隼人は何も言わずに、車を大通りから横の小道に進める。


そして、そのまま端に寄せて停車した。

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