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隠れて甘いkissをして

第48章 同じキモチ

「……………!!」


「今まで俺は、誰とでも自由に付き合ってきたんだよ。

週刊誌に撮られようが、誰に見られようが、別に周りなんてどうでもよかったし

何かあったら俺が自分で女を守ればいいと思っていた」




その鋭い目が、哀しい色へと変わる。

衝撃で全身が固まり、動けない。




「……それが………

由宇と付き合ってから……

あいつ、俺の前で泣いてばかりいるんだ。

悲しい時だけじゃなくて、嬉しい時もすぐ泣くんだよ」


「……………!」


「だから、あいつが泣くのも忘れるくらい笑顔でいられて、楽しいって言ってくれるなら


俺は何だってしてやりたい。


由宇の為ならどんな事もできる。


別れるって言われても、俺が由宇を諦められない。


すぐにでも取り返しに行きたい。


………だけど」




七瀬隼人は俺から目線を外して

低い声で続けた。




「……… “ 俺がいる事で ”


由宇が悲しい思いばかりしていると思うと……ダメなんだ。



由宇には、ずっと笑っていてほしいから。



………傷付けたくない。




俺は結局………




何にもできないんだよ………」

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