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隠れて甘いkissをして

第49章 七瀬隼人

「由宇ちゃん」




シゲさんは、ふっと微笑んだ。




「由宇ちゃんはね。


本当にただ、なんとなくだけど……


少しだけ、妹に雰囲気が似ているんだよ。


それも、隼人の父親が亡くなる前の、1番幸せだった頃の妹に」


「………えっ?」




私は驚いてシゲさんを見た。




「いや、誤解しないでほしい。


隼人は、決して由宇ちゃんに母親を重ねているわけじゃないよ。


あいつは、今の仕事をするようになって自分自身を取り戻せたし、充分大人になった。


それでも……


あいつは今でも、演じていて抑え込んでいた自分の本心が


幼い頃に与えられなかった愛情を、無意識に欲しているんだ」


「…………!」


「そんな隼人に

隼人が1番喜ぶ事を、由宇ちゃんがしてくれていたんだよ」

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