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息もできない

第22章 俺に矛先を向けるな(サイドストーリー2)

「だからお前にも俺を好きになって欲しい。今日みたいに……相手が誰でもいいとか、そんなの嫌なんだよ」


俺が話終わったらすぐに反応が返ってくると思っていたからその後暫く黙った朗に俺は焦った


「あ、朗……?」


すると少しだけかすれた声でようやく言葉が返ってきた


『ほ、んと…に?』


聞き返してくるその言葉に俺は淡い期待を抱く


「ああ。……好きだ、朗」


俺がもう一度思いを伝えるとまた暫くの沈黙が続く
そして


『…っく…っ』


とわずかに聞こえてきた言葉じゃない呻き声みたいな出来る限り押し殺した声に俺は一気に焦った


泣いてるのか…!?
なんで………!?!?


「朗!?おい…?」


しかしその声はよく聞いてみると泣いてる時の呻き声じゃなくて


これってもしかして…………
笑い、声?



そう認識した途端に大きな声が電話越しに響いた


『…あっはっはっはっはっ…』
「!?」


俺は何が起こったのかわからなくて言葉を発することもできずにただ固まっている


『まんまと騙されたな!!本当に俺に惚れるとは思わなかったよ、馬鹿が!ちょっとそういう態度取ればお前はすぐ転ぶんだな」


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