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息もできない

第22章 俺に矛先を向けるな(サイドストーリー2)

とにかく圭太が悩んでることを先に言え、と言われなんとも言えないツンデレ感に戸惑いつつも


悩んでること…?
俺はさっき何が言いたかったんだ
何がわからないんだ


と考え始めた


さっきのは…朗の考えなんて俺にはわからないって意味だったんだよな

じゃあ
朗の気持ちが知りたいのはなんでだ?

俺はこれまでいたセフレに対してこんな考え抱いたことない
相手の気持ちなんて正直どうでも良かった

気持ちよければ良かった



俺はホームのベンチに座って膝に肘をついて頭を抱えた



認めたくなかったあの答えしか出てこなくなったから、恥ずかしくて
誰が見ているわけでもないのに真っ赤な顔を見られたくなくて俯いて隠した


ずっと黙ってる俺に痺れを切らしたのか朗はもう一度問うような声で俺の名前を呼ぶ


『圭太?』
「俺の悩み、は…」


鼓動が異常に早い
酸素が足りなくて息苦しいから深く深呼吸をした


俺、こんな乙女チックな恋なんてするんだ


「お前の気持ちがわからないことだ。お前が俺のことどう思ってるのか、知りたい」



あぁくそ
認める、認めるよ


俺は


「俺は、朗……お前が好きだ」

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